身体の不調が、耳鼻咽喉の影響による症状のおそれがございます。
めまいは原則的に耳鼻科医が扱う病気です。めまいとはクルクル回る感じ以外にもフワフワした感じクラー、フワーとする感じもめまいの一種です。
血圧の異常からもめまいがおこりますが、めまいの約90%は耳に原因があるといわれています。しかしめまいの診断はなかなか難しいことがあります。
耳鼻科医でもある程度トレーニングを積まないと診断ができません。私は大学病院に勤務していた時から“めまい”の研究と治療をしてきました。
開院してからも多くの“めまい”の患者さんを診ていますので是非治療に一度おこし下さい。
当院では“めまい”の問診表を書いてもらい、それに基づき検査を行ないます。
診断に欠かせないのは問診表と特殊な眼鏡をかけて目の動きを見る検査です。
めまいの診断が難しいのは、この目の動きを見て診断するまでにトレーニングが必要だからです。
また、CT・MRI等を病院にとりに行って頂くこともあります。
時々「メニエール病」と言って来られる患者さんもおられますが中にはそうでない方もいらっしゃいます。 一度受診されてみてはいかがでしょうか。
また、あまりにひどい“めまい”・吐き気・頭痛がある場合は救急車を呼んで大きな病院へ行ってください。 脳卒中の可能性もありますので。
そうでない場合はできるだけ早く受診していただくと診断がつきやすく、治療法も見つけやすいと思います。
良性発作性頭位めまい症
特定の頭位をとることによってめまいが誘発される病気のことを良性発作性頭位めまい症と言います。めまいは1分以内、長くても数分でおさまります。また、聞こえが悪くなることや耳鳴りといった症状は起こりません。
メニエール病
メニエール病とは、耳の奥の内耳にリンパ液がたまることによって生じる病気です。30~50歳代で発症することが多いです。耳が詰まったような違和感、軽度の聴力低下、回るようなめまい、耳鳴り、聴力の低下などの症状が起きます。一度症状が治まっても再発を繰り返し、その過程で聴力が徐々に低下していくことがあります。
前庭神経炎
前庭神経炎(ぜんていしんけいえん)は、突然、強いめまいと吐き気・嘔吐の症状が生じることが多いです。安静にしてもなかなか収まりませんが、動くとさらに悪化します。前庭神経炎によるめまいは非常に強く、救急車で病院に搬送される方も多くいます。適切な治療が必要です。
耳鳴りとは、実際には音が鳴っていないのにもかかわらず、音を感じてしまう症状です。
外耳から中耳、内耳、聴神経、脳までの音の伝わる経路のどこかに異常が起こることによって発症します。また、全身的な病気やストレスが原因となって起こることもあります。
耳垢栓塞
耳垢栓塞は、耳の聞こえが悪くなることや、圧迫感、耳閉感、かゆみなどの違和感がおこります。しかし、自覚症状がないことが多く、他の耳の病気の診断目的で受診した際に発覚することがあります。栓塞している耳垢を綿棒や耳かきを使って自分で取ろうとすると、かえって押し込んでしまう場合がありますので、受診をお願いします。
突発性難聴
突発性難聴は、突然、左右の耳の一方(ごくまれに両方)の音がうまく感じ取れなくなる病気です。原因がはっきりしておらず、40~60歳代に多くみられます。まったく聞こえなくなる人、高音だけ聞こえなくなる人など聞こえにくさは人によって異なります。発症後すぐに治療を受けないと聴力を失うこともあります。早めの受診が必要です。
急性低音障害型感音難聴
急性低音障害型感音難聴は、突然、耳が詰まったような感じがする、聞こえづらい、自分の声が響く感じがする、耳鳴りが生じるなどの突発性難聴に似た症状が起きます。耳鳴りは、ごーっというような低い音で鳴るのが特徴です。20〜40代の女性に多く見られる病気です。